2023年12月10日(日)に開催しました「災害文化研究会2023研究大会」についての報告集が完成いたしました。以下よりご覧ください。
「災害文化研究会2023研究大会」開催概要
【テーマ】
分断を超えるために
【趣旨】
複合的な災害が多発しています。12年を経た東日本大震災の被災地でも、新たな局面での苦難が続いています。直接の被害の後、「分断」という落とし穴があり、これをどのように乗りこえることができるか、私達の英知が問われています。その鍵の一つとして、9月実施のオンライン読書会で取り上げた『災害ユートピア』の著者R.ソルニットの示す利他の行為を「手つかずの可能性」として注目したいと思います。「危機に直面して生まれるスキル」としての災害文化を問う中で、基本的人間活動からこのスキルを位置づけると、その活動の一つに「利他」という活動があり、一時の行動に留めるのではなく、災害を通して捉え直す課題となります。ショックドクトリンの現在を捉え、分断を超える可能性を見出すことにもつながると考えます。福島における原子力災害と人間復興という問題を取り上げての基調講演を受け、「分断を超えるために」議論を深めていきたいと考えます。
《日時》
2023年12月10日(日)13:00~16:00
《場所》
マリオス(盛岡市民交流センター) 181室 および オンライン会議システムZoom
〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通2丁目9-1 18階
《プログラム》
1) 基調講演
講師:山川充夫 氏(福島大学名誉教授、福島大学うつくしまふくしま未来支援センター 初代センター長)
演題:「原子力災害と人間復興~社会的分断を超えるために~」
2) 現場からのメッセージ
葛巻町長 鈴木重男 氏 「葛巻の夢~分断を超えるヒントは現場に」
3)ポスターによる活動紹介
4)トークセッション:「分断を超える」
災害文化研究会の活動から、このテーマへの接近を図る
・司会:山崎憲治(災害文化研究会企画委員) 問題提起・課題設定
・ディスカッサント(指定討論者):
熊本早苗氏(岩手県立大学盛岡短大部) 『災害ユートピア』が問うもの
鴫原敦子氏(東北大学大学院学術研究員) ショックドクトリンから現在を問う
徳水博志氏(雄勝花物語共同代表) 継続した復興活動・活動のなかから、可能性を問う
碇川豊氏(行政書士、前大槌町長) 災害と自治再考
・総括コメント:山川充夫氏
《参加費》
無料
《主催》
災害文化研究会
《後援》
岩手県、福島大学地域未来デザインセンター、岩手日報社、一般社団法人雄勝花物語、葛巻町、NPO法人津波太郎、シネマ・デ・アエル
《オンライン配信サポート》
株式会社サンサンスターラボ
「災害文化研究会2023研究大会」報告書
※発行にあたり、福島大学・高橋経済産業研究財団のご支援を受けました。感謝申し上げます。