先日、「第2回オンライン・ディスカッション」を開催しました。様々な活動をなさっている方と様々な観点で討論することができ、これまでの10年を振り返りながら今後の10年について考える有意義な時間になりました。
「第2回オンライン・ディスカッション」
●テーマ:「東日本大震災から10年、そして、これからの10年」を考える
●主催:災害文化研究会
●日時:2021年3月3日(水)19:00~21:30
●会場:オンライン
●次第:全体司会:山崎友子さん(災害文化研究会代表)
1)黙祷
2)参加者の自己紹介
3)ディスカッション
<A>東日本大震災復興プロセスから見える地域社会の自治という課題を中心に
・被災者の声を聞く:どのように聞くか、どう生かすか
・意思決定をどこで、どのように行うか
・なりわいの再生と課題
司会:山崎憲治さん(地理学・水害研究者)
発言トップバッター(TB):中村一郎さん(三陸鉄道)
<B>体験・記憶は必ず風化するのか? ~風化させようとする力、防止しようとする努力~
司会・発言TB:佐々木力也さん(震災時宮古市立田老第一中学校)
<C>被災地のこれからの10年を支えるために ~人口減少、災害が多発する日本社会を先取りする実践として~
司会・発言TB1:外栁万里さん(もりおか復興支援センター)
TB2:拡大コミュニテイ活動から有坂民夫さん(HIGASHI DE AERU)
4)大野先生、広田先生からのコメント
「第2回オンライン・ディスカッション」を終えて
東日本大震災から10年を迎える今回、当時を振り返ることでその教訓や社会の課題を明確にし、風化させずに次の10年をどのように過ごしていけば良いのかを考える機会になりました。
三陸の各市町村が南北に連携し、三陸全体で復興に向かおうとしている姿勢を取っていることを感じられました。発災時はもちろん、平時地域づくりにおいて、この取り組みは非常に大切なものだと考えさせられました。また、教育現場の声から風化防止への取り組みの重要性などについて、深く考えさせられる時間となりました。盛岡市内の復興公営住宅や宮古の「ヒガシデアエル」での取り組みから、人との繋がりの重要性やそれを作るためのきっかけ作りを行う難しさを痛感させられました。
開催日は昭和三陸大津波の発生日でした。参加者全員が、災害が社会の課題を写す鏡であることをこの日に再認識でき、今後の方向性を確認することができた良い時間となりました。